三田村和男展/Kazuo Mitamura

明るい色彩と動きのある線描によって独自の抽象世界をつくる福井県越前市在住の画家、三田村和男は特別なメッセ-ジを絵に託すのではなく形と色の組み合わせによって美しさを探っている。グアッシュという絵具を混ぜ合わせ、好みの色に調整しマスキングの技法を多用し色の塗り重ねはしない。そのため、色に濁りが無く、シャープで力強い色面を作りだしている。氏は「色彩の交響曲を奏でるような愉悦の空間を創造し、心豊かにしてくれるような気持ちの良い作品を生み出したい」と語るように、繊細な曲線や直線が画面に踊り全体に絶妙なリズムを生み出している。

なんと素敵な

まばゆい露

歌うのは赤い色

思い出のしずく

色のカンヅメ

あの詩人の

コンポジションのためのポーズ

まぶしいほどの赤

光のカーテン

心地よい目覚まし

美しい秋の讃歌